記念館だより

ぐるぐるアニメワークショップ2017

2017.08.10

こちらも毎夏に開催している「ぐるぐるアニメワークショップ」(2017.8.5 開催)。

プラキシノスコープという、映画(映写機)が発明される以前に作られた映像玩具を使って、参加した子どもたちが描いた12コマの絵がアニメーションとなって動き出すまでを体験するワークショップです。

工作ワークショップを始める前に、みんなで映像のしくみを学ぶべく、実際の35mmフィルムをさわって24コマ(映写機は1秒間に24コマ進む)がどれくらいの長さなのかを測ったり、サイレント時代の映画を16mmフィルムの小型映写機で実際に上映して鑑賞したりします。

今年は大正時代に流行した漫画「正チャンの冒険」シリーズのアニメーション版をみんなで観ました。正チャンと相棒のリスによる様々な冒険譚は、当時の子どもたちのあいだで大流行しました。日本の漫画で初めて吹き出しを使用した作品としても知られ、映像でも吹き出しコマが登場します(コマ飛びしている箇所は、吹き出しの後半が出ません…!)。上映後、参加した子が「正チャンの漫画、家にある!読んだことある!」と教えてくれました。お爺ちゃんの持ち物なのだそうです。

工作タイムです。子どもたちが一生懸命考えて作った12コマの作品は、どれもアイディアが素晴らしく、シアターでスクリーンに映し出しての上映会は今年も盛り上がりました。釣りやサッカー、花火に夏祭りに…と、どの作品も子どもたちが夏休みを思いっきりエンジョイしている様子が伝わってきました。うらやましい!(B.B.)

ぐるぐるアニメワークショップ 特別講師:郷田真理子

 

 

今年も「子どもシナリオ・映画教室」を開催!

2017.08.05

毎年夏に実施している「子どもシナリオ・映画教室」が今年も8月1日(火)、2日(水)の2日間にわたって開催されました。講師は表参道にあるシナリオ・センターの新井一樹先生と田中和次朗先生です。お二人は、コミュニケーションの土台となる相手を考える力を、シナリオを使って楽しみながら育てるキッズシナリオというプログラムを実施しています。

 

今回、シナリオ創作と映画制作にチャレンジしてくれたのは小学校4年生から6年生までの23名の皆さんです。1日目は、シナリオを書き始める前に、「キャラクターがストーリーを動かす!」をテーマに、キャラクターができるまでを楽しみながら学びました。そして、1日目のメインイベント、シナリオ創作に取り組みました。皆さん、思い思いのキャラクターとストーリーで一生懸命にシナリオを書き進めていました。最後は2チームに分かれて、各チームで1つのシナリオを選び、役者やスタッフ(監督、助監督、撮影、照明、録音、スチール)を決めて、明日の準備が完了です。

2日目は、曇り空の天気でしたが、野外の撮影にとっては暑すぎず快適な1日となりました。途中、雨もありましたが2チームとも無事にクランク・アップを迎えました。最後はみんなでラッシュ(撮影した映像の試写会)を行い、2日目が終了しました。

参加してくれた皆さんの満面の笑顔とともに2日間を終えることができました。夏休みの最後には、完成作品の上映会もあります。今年はどんな作品ができるか、今から楽しみです。(文)

『海街diary』と是枝監督のトークで迎えた大団円~特別展「鎌倉映画地図」終了しました~

2017.07.26

鎌倉と映画の豊かな関係をご紹介する特別展「鎌倉映画地図」。
3月半ばより3ヵ月半にわたって開催してきた展覧会が、7月2日をもって終了しました。

鎌倉という土地ならではの企画ということもあり、多くのお客様に興味深くご覧いただけたのではないかと思います。
映画上映では、『黄色いからす』や『狂った果実』といった昔の映画から、『ニシノユキヒコの恋と冒険』『海街diary』など新しい作品までを紹介することで、鎌倉の風景の変遷を感じていただけましたでしょうか。
また、大嶋拓監督の『鎌倉アカデミア 青の時代』や金髙謙二監督『ウォーナーの謎のリスト』といった、鎌倉の歴史にまつわる新しいドキュメンタリーの上映には、沢山のお問合せをいただきました。鎌倉ほど、自らの住むあるいは生まれた土地に愛着と誇りを持ち、この土地についてもっと知りたいという知的好奇心を持ち続ける方が多い場所はないのではないか、とつくづく感じました。そんな場所で仕事ができる環境を恵まれてるなぁと有り難く思ったり。

そして、この特別展を準備している最中に、鈴木清順監督の訃報が伝えられたことも忘れられません。
鎌倉アカデミアで学び、その後松竹を経て日活ではスタイリッシュなプログラム・ピクチャーを次々と作り上げ、やがて後期の代表作として知られる『ツィゴイネルワイゼン』や『陽炎座』では、耽美的な美しい映像で鎌倉の地を幽玄に見せてくれた鈴木清順監督。
亡くなられたことは本当に残念ですが、鎌倉とゆかりのある映画人として、監督の作品はこれからも上映していきたいと思います。

最終日には、『海街diary』の上映に合わせて、是枝裕和監督のトークイベントを実施しました。
発売開始と同時に完売してしまったこのイベントには、地元の皆さんの熱い期待がひしひしと感じられ、当日は熱気に溢れ、充実した内容となりました。
鎌倉の多くの観光地では、諸事情により撮影が叶わなかったそうですが、だからこそ鎌倉の中の何気ない生活空間での撮影を通して、四姉妹の日常を丹念に描くことができたのではないかと話していた是枝監督。
撮影中から撮影終了後も姉妹がとても仲良しだそうで、その空気はスクリーンを通じて観客にも伝わってくる気がします。
客席からも次から次へと質問が飛び交ったのですが、その中からおひとつご紹介。
「四姉妹のお父さんの存在は実際には出てきませんが、具体的に役者さんをあてがうとしたら誰にするかお考えになりましたか?」
という質問に対して、「具体的に誰、というより、映画に出てくる男達はみんな優しいけれどだからこそ少しダメな人たち。だからあの男達を全部合わせたのがお父さんのイメージです。」と答えた監督。
「でももし誰か一人の俳優さんにするとしたら?」と食い下がるお客様に対し、「う~ん、年齢的には少し上なんですが、小林薫さんですかね。」と監督。
映画の中の男達をすべて合わせた存在、という回答にも思わずうなりましたが、小林薫さんという答えも…すごいわかる!納得!

この日は大変多忙な中駆けつけてくださった是枝監督ですが、イベント後は気軽にサイン会にも応じてくださり、『海街diary』という作品がこの土地で愛され続けていることをとても喜んでくださっていました。

 

最後に、この企画全体にご協力いただいた宮崎祐治さんに執筆していただき、冊子「鎌倉映画地図」を発行できたことは、記念館にとって新しいチャレンジとなりました。
展覧会はとりあえず終わってしまいましたが、冊子は今後も販売を続けますので、冊子を通じてより広く、より楽しく、鎌倉と映画の豊かな関係を知っていただけますと幸いです。    (胡桃)

 

夏の企画展が始まりました!

2017.07.11

鎌倉と映画の関わりをテーマにした、邦画の展覧会「鎌倉映画地図」が終わり、7月7日(金)の七夕の日より、雰囲気も作品もがらりと変わって、外国映画の企画展「映画と音楽の素敵な出会い」が始まりました!

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暑い夏を元気に乗り切れるよう、黄色と水色の鮮やかなビタミンカラーを使った華やかなビジュアルで元気に皆さまのお越しをお迎えしています。

今回の展示では、映画とは切っても切り離せない「映画音楽」をテーマにご紹介しています。

西部劇、SF、ホラーなど様々なジャンルで音楽がどのように使われてきたかを解説したり、逆にクラシックやジャズなど音楽のジャンルと映画との結びつきを紹介すると同時に、主題歌が大ヒットした映画を歌と共に振り返ってみたり、『風と共に去りぬ』『カサブランカ』のマックス・スタイナーから、『ティファニーで朝食を』『ひまわり』のヘンリー・マンシーニ、そして坂本龍一まで、映画音楽の巨匠たちを取り上げ、映画と音楽の足取りを辿ることができる内容になっています。

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館内では誰もが知っている映画音楽の名曲を選りすぐって流しているので、展示をご覧になりながら、もしくは涼しい館内で一休みしながら耳を澄ませてみてください。懐かしい想い出に浸っていただけること間違いなしの贅沢な時間をお過ごしいただけると思います。

本日11日(火)より映画の上映も始まりました。♪シャバダバダ~のメロディが鉄壁の良さを誇る『男と女』から始まり、マイルス・デイヴィスの粋な演奏が画面を彩る『死刑台のエレベーター』、坂本龍一が世界規模の音楽家となった『ラストエンペラー』、オードリー・ヘプバーンのミュージカル『マイ・フェア・レディ』、シューベルトの伝記映画『未完成交響楽』、そして近年の作品まで、豪華なラインナップになっていますので、暑い盛りの中でも是非お越しいただけますと幸いです。

皆さまのお越しをお待ちしています!(胡桃)