記念館だより

最高の条件が揃った旧川喜多邸別邸(旧和辻邸)一般公開

2019.04.14

4月6日(土)、7日(日)は、鎌倉市春の施設公開として、当館裏の庭園内にある旧川喜多邸別邸(旧和辻邸)の無料公開を実施しました。

毎年4月と10月に行われる一般公開では、なかなか天気に恵まれず、雨で地面がぬかるんだり、寒さでホッカイロが手放せなかったりすることも多かったのですが、今回は桜の満開とも重なり、また2日間にわたってポカポカと暖かく、絶好の散策日和となりました。

そして今回に限っては、6日の夜にテレビ番組で、一般公開の情報も含めて当館を紹介していただいたこともあり、7日にはさらに多くのお客様にお越しいただくことができました。

  

中には鎌倉にお住まいだけれど、これまで一般公開のことは知らなかったと仰る方も多く、テレビの宣伝力を実感すると同時に、当館としても情報発信する努力をさらに積む必要があると強く感じる1日となりました。

次回の一般公開は10月5日(土)、6日(日)ですが、現在開催中の企画展「映画大使 川喜多長政・かしこ夫妻の軌跡」会期中は、毎週金・土曜日13時からギャラリートークを実施しており、展示室と併せて別邸もご案内しています。入館料(一般200円、小・中学生100円)はかかりますが、今回ご来場いただけなかった方、あるいはご友人やお知り合いと一緒にもう一度見たいと思ってくださったお客様には、是非ご利用いただければと思います。

これからの春から初夏にかけては、新緑やつつじ、紫陽花などを楽しむことができるとても美しい季節です。
皆さまのお越しを引き続きお待ちしています。(胡桃)

満開の桜とともに 小山明子さんトークイベントを開催!

2019.04.13

  4月6日は、女優の小山明子さんにお越しいただき、「川喜多夫妻との思い出〜夫・大島渚とともに〜」と題したトークイベントを開催しました。この日は、旧川喜多邸別邸(旧和辻邸)の春の一般公開もあり、満開の桜が彩った庭園は多くの方々で賑わいました。

   昭和34年、ドイツで開催された「日本映画見本市」に松竹代表として出席した際に、川喜多長政氏が案内してくれたことや、昭和44年、大島渚監督の『絞死刑』がカンヌ映画祭に招待された際に、夫婦で初めてヨーロッパを旅行したこと、その際には、川喜多夫妻の長女である和子さんのお世話になったことなど、ときにユーモアを交えてお話しいただき、会場は終始、笑顔に包まれていました。

   トークイベント終了後は、大島監督がBBC(英国放送協会)より依頼をうけ監督した『KYOTO, MY  MOTHER‘S  PLACE』が上映されました。大島監督が育った京都の歴史と亡き母親の人生を重ねたドキュメンタリーで、貴重な上映の機会となりました。

   川喜多夫妻の足跡を辿る企画展「映画大使 川喜多長政・かしこ夫妻の軌跡」の展示では、大島監督がかつて東和の社史に寄せられたエッセイ「わが封殺せしリリシズム」を紹介しています。こちらもぜひご覧ください。                                   (文)

今年も「はじめてのシナリオ」教室を開催しました!

2019.04.12

「映画やテレビドラマのシナリオってどうやって作られるの?」

   こんな疑問をもったことがある方もいらっしゃるかと思います。当館では、昨年に続き、シナリオ入門講座として「はじめてのシナリオ」教室を開催しました。今年は2月22日、3月19日、3月29日の3日間にわたって開催しました。講師は、プロデューサーとして『刑事貴族』(日本テレビ系列)などを担当し、劇場支配人を経て「午前十時の映画祭」の作品選定委員を務めている武田和さんにお越しいただきました。

   1日目は講義形式でシナリオの基本をお話しいただき、参加者の皆様にはいくつかの課題をもとに、シナリオづくりにチャレンジしていただきました。2日目は提出していただいたシナリオに、武田さんがそれぞれコメントするかたちで講義が進められました。そして、第2稿を提出していただき、最終日に、武田さんが選んだ4作品をもとにシナリオ創作の秘訣をお話しいただきました。

   画面で見せることが土台にあるシナリオは、小説とは表現において違いがありますが、そこにはシナリオならではの面白さがあります。当館の情報資料室にはシナリオ関連の書籍が置いてありますので、ぜひ一度、手に取ってみてはいかがでしょうか。            (文)

満員御礼!!「活動弁士・澤登翠のかまくら活弁&トーク~歴史を旅する映画篇~」

2019.03.23

  3月9日に開催しました、企画展「歴史を旅する映画」のフィナーレを飾るイベント「活動弁士・澤登翠のかまくら活弁&トーク」は、おかげさまで満員御礼となりました。本イベントは日本独特の話芸「活弁」の第一人者として国内外で活躍する活動弁士・澤登翠さんの活弁上映とトークイベントの二部構成からなるシリーズ企画です。今回、上映したイタリア無声映画の代表作『アントニーとクレオパトラ』は今から100年以上前の映画ですが、壮大な舞台と群集シーンは今見ても圧倒されます。澤登さんの朗々たる活弁が映画をより一層盛り上げ、ローマ共和国の時代が真に迫ってきました。スクリーンだからこそ体験できる映画ならでの魅力を改めて感じることができました。

電気館(模型) 協力:江戸東京博物館

『アントニーとクレオパトラ』  画像提供:マツダ映画社

  上映後は、引き続き、澤登さんにご登壇いただき、「『アントニーとクレオパトラ』と活弁の魅力」と題したトークイベントを開催しました。『アントニーとクレオパトラ』は今から105年前の大正3年に日本初の常設映画館、浅草電気館で封切られています。公開当時の電気館の写真やチラシの画像を投影しながら、無声映画時代の活弁上映の様子についてお話をしていただきました。無声映画全盛期の弁士は、映画スターよりも人気があったという時代です。時代を代表する弁士の方々を、澤登さんの実演も交えてご紹介していただきました。また、『アントニーとクレオパトラ』について、原作と映画の関係や当時の映画女優のイメージなどさまざまな視点で解説をしていただき、上映後もより一層楽しむことができました。

  最後に、鎌倉の由比ガ浜通りにかつてあった、鎌倉で最初の映画館「鎌倉劇場」をご紹介していただきました。無声映画時代に祖母が「鎌倉劇場」で活躍していた女性弁士だったという市民の方にも貴重なお話をお伺いすることができ、鎌倉の映画文化に触れるまたとない機会ともなりました。

鎌倉劇場 大正2年(1913年)開場   鎌倉市中央図書館近代史資料室所蔵

 「活動弁士・澤登翠のかまくら活弁&トーク」は、来年度も開催を予定しておりますので、ぜひご期待ください!                            (文)