かまくら世界映画週間<ドイツ篇>

世界各国の映画を通して、国際文化交流の場となることを目指し始まった“かまくら世界映画週間”。川喜多長政、かしこ夫妻の理念であった、“映画が世界を結ぶ”をテーマに、世界の映画を、ここ、鎌倉からご紹介していきます。
第2回は、かつて長政が留学し、また日独合作映画を製作するなど川喜多夫妻ともゆかりの深いドイツを取り上げます。川喜多夫妻が日本に紹介した戦前の名画から、戦後ドイツ映画の新しい流れを切り開いたニュー・ジャーマン・シネマの監督たちまで、ドイツ映画を代表する4作品を上映いたします。

夫妻が海外の映画人をもてなした旧和辻邸でのトークイベントとあわせて、ぜひお楽しみください。

 

【上映日程】 10月27日(火)~11月1日(日) 

 

【上映作品】

〈川喜多夫妻が日本へ紹介した名画〉

 ◆『嘆きの天使』 Der blaue Engel

10月27日(火)午前10時、28日(水)午後1時30分、29日(木)午前10時

webc_嘆きの天使

1930年ドイツ/白黒/16mm/107分

監督:ジョゼフ・フォン・スタンバーグ

出演:エミール・ヤニングス、マレーネ・ディートリッヒ、ローザ・ヴァレッティ

 

川喜多長政が設立した東和商事によって日本で初公開されたドイツ映画の名作。ドイツを代表する名優ヤニングス演じる堅物の学校教師が、ディートリッヒ演じるキャバレーの踊り子ローラと出会い、身を持ち崩していく。ディートリッヒの“百万ドルの脚線美”と、独特のハスキーな声で歌う主題歌「もう一度恋して」は、当時の観客を魅了し、その後の映画に多大な影響を与えた。

 

 

〈川喜多夫妻が日本へ紹介した名画〉

◆『未完成交響楽』 Leise flehen meine Lieder

10月27日(火)午後1時30分、28日(水)午前10時、29日(木)午後1時30分

webc_未完成交響楽1

1933年オーストリア・ドイツ/白黒/ブルーレイ/88分

監督:ヴィリ・フォルスト

出演:ハンス・ヤーライ、マルタ・エッゲルト、ルイーゼ・ウルリッヒ

 

シューベルトの交響曲「未完成」をテーマに、彼の恋物語をからめた伝記的音楽映画。ウィーン少年合唱団が初めてスクリーンに登場し、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が演奏するなど本格的な音楽映画に仕上がっている。『サウンド・オブ・ミュージック』など後のミュージカル映画にも多大な影響を与えた。小津安二郎監督『一人息子』(1936年)には親子が映画館で本作を観る場面が含まれている。

 

 

〈ニュー・ジャーマン シネマの監督〉

◆『ブリキの太鼓〈ディレクターズ・カット版〉』 Die Blechtrommel

10月30日(金)午前10時、31日(土)午後1時30分、11月1日(日)午前10時

webc_ブリキの太鼓(C)1979 ARGOS FILMS & SEITZ FILM PRODUCTION

1979年/西ドイツ=フランス/カラー/ブルーレイ/163分

監督:フォルカー・シュレンドルフ

出演:ダーヴィット・ベネント、マリオ・アドルフ、アンゲラ・ヴィンクラー

原作はノーベル文学賞受賞作家ギュンター・グラスの同名小説。第二次世界大戦へと激動する自由都市ダンツィヒを舞台に、3歳で成長を止め不思議な力をもった少年オスカルの視点で一大叙事詩として描いた傑作。カンヌ映画祭グランプリを受賞するなど、国際的にも高く評価された。公開から約30年を機に監督自らが未発表シーンを追加編集したディレクターズ・カット版での上映。

 

〈エキプ・ド・シネマ公開作品〉

◆『ローザ・ルクセンブルク』 Rosa Luxemburg

10月30日(金)午後1時30分、31日(土)午前10時、11月1日(日)午後1時30分

web_ローザ・ルクセンブルク(コピーライトなし)

1985年/西ドイツ/カラー/ブルーレイ/122分

監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ

出演:バーバラ・スコヴァ、ダニエル・オルブリフスキ

19世紀末から第一次世界大戦直後にかけて、平和と平等を求めて活動した革命家ローザ・ルクセンブルクの生涯を、人間味溢れる姿と共に描き出す。ローザを演じたバーバラ・スコヴァは、カンヌ映画祭主演女優賞を受賞、またトロッタ監督の近作『ハンナ・アーレント』での主演も記憶に新しい。

岩波ホールの高野悦子と川喜多かしこが立ち上げた「エキプ・ド・シネマ」では女性監督を積極的に取り上げ、本作も上映された。

 

 

【上映スケジュール】

10:00~ 13:30~
10月27日(火) 嘆きの天使 未完成交響楽 15:10- ☆アフタートーク
10月28日(水) 未完成交響楽 嘆きの天使
10月29日(木) 嘆きの天使 未完成交響楽
10月30日(金) ブリキの太鼓 ローザ・ルクセンブルク 15:40- ★映画談話室
10月31日(土) ローザ・ルクセンブルク ブリキの太鼓
11月 1日(日) ブリキの太鼓 ローザ・ルクセンブルク

 

アフタートーク 10 月27 日(火)15:10- 旧和辻邸庭園にて
ゲスト:西澤英男さん(ヨーロッパ近現代史研究家)
鎌倉市とドイツのワイマール市は市民親善都市提携を結び、市民レベルでの交流が盛んに行われています。西澤さんは、県内初の日独協会として発足し、友好を深めてきた「湘南日独協会」の理事として、またヨーロッパ近現代史の研究者として湘南アカデミアで講師を務めるなど、鎌倉におけるドイツ文化交流に多大な貢献をされています。今回のアフタートークは、西澤さんにドイツの文化や歴史といった視点から『未完成交響楽』を掘り下げていただき、旧和辻邸で参加者の皆さまと語り合うイベントです。

 

※本特集「かまくら世界映画週間<ドイツ篇>」の映画上映チケットをお持ちの方にご参加いただけます。(先着順)

※雨天・荒天の場合は会場を変更する場合があります。

 

 

映画談話室 10 月30 日(金)15:40- 映像資料室にて
ゲスト:マリオン・クロムファスさん(「ニッポン・コネクション」ディレクター)

ドイツで毎年100本以上の日本映画を紹介し、国外最大級の日本映画祭となった「ニッポン・コネクション」。マリオンさんは1999年の立ち上げから日本映画の選出にあたり、2013年には日本文化の普及に貢献した実績から外務大臣表彰を受賞されました。「ニッポン・コネクション」では日本文化に触れる交流の場を設け、多数の参加型イベントも開催しています。今回の「映画談話室」は、マリオンさんに日本映画の魅力や映画を通して知る互いの文化についてお聞きしながら、参加者の皆様と一緒に語り合う交流イベントです。

 

※本特集「かまくら世界映画週間<ドイツ篇>」の映画上映チケットをお持ちの方にご参加いただけます。(先着順)

 

 

映画鑑賞料金:一般1,000円  小中学生500円(入館料含む)

<チケット発売 9月19日(土)>

※映画鑑賞券の提示で企画展もご覧いただけます。

※販売枚数に達した場合、当日券の販売はございません。

座席数:51席

 

協力:湘南日独協会、東京ドイツ文化センター東京ドイツ文化センターロゴ(jpeg)