映画で旅するパリ Vol.1

上映日:平成25年5月17日~19日

『夏時間の庭』でオルセー美術館とイル・ド・フランスを旅しましょう。

映画『夏時間の庭』はオルセー美術館が20周年記念として企画に全面協力して、作られた作品です。

オルセー美術館は、かつてオルレアンやフランス南西部に向かう列車の駅舎だった所を改修し、1986年に19世紀美術専門の美術館としてオープンしました。場所はパリ7区のセーヌ川沿いにあります。旧印象派美術館の所蔵品を集めたオルセー美術館は、印象派の美術館として有名ですが、印象派に限らずポスト印象派、アカデミズム絵画など多くの素晴らしい作品に出会えます。パリを訪れたら必ず訪ねてみたい美術館でしょう。


映画『夏時間の庭』より

19世紀美術、印象派の作品は、日本の人々が憧れたパリそのものではないしょうか。

『夏時間の庭』にはパリの風景もいろいろ出てきますが、主な舞台は郊外のイル・ド・フランスのヴァルモンドワです。印象派の画家たちが愛した庭のある田舎の邸宅が、ドラマの重要な役目を果たしております。

映画のなかでもう一つ重要な役目を果たしているのが、オルセー美術館が全面協力したことで、スクリーン上に本物の美術品の数々が映し出されることです。部屋に無造作に置かれている棚がルイ・マジヨレルの作品だったり、エドガー・ドガの石像が小道具として使われたり、カミーユ・コローの絵がストーリーの上で意味を持って登場したりします。他にも多くの美術品がスクリーンを飾っています。

そうした美術品とともに一人の老婦人の終焉を迎えたときの心構え、そして三人の子供たちの人生も浮かび上がらせます。誰もが母を愛し、その思いは大事でも、今を生きる現実のしがらみから逃れられない。それでも想い出は孫の世代に美しい邸宅とともに、その先に繋がっていることが描かれます。

後半にはオルセー美術館の内部を写し出されたちょっとしたツアーが楽しめます。

是非この機会に、美しいイル・ド・フランスの邸宅の風景と、母と子の思いを綴った物語をご堪能下さい。

(2013 04 30)